1758東証特殊土木工事・住宅関連工事(基礎・地盤)・環境・建築
2027年1月期 中間期 決算サマリー
サマリー
地盤改良などの特殊土木工事や、住宅の基礎工事などを手がける太洋基礎工業(非連結)の2027年1月期中間期は、売上高が前年同期比2.1%減の73億46百万円と微減となった一方、 工事の採算が改善して完成工事総利益率が10.4%から12.3%に上昇し、営業利益は同23.4%増の4億25百万円、中間純利益は同17.9%増の3億21百万円と増益。 前年同期に61百万円の損失だった建築事業が34百万円の黒字に転換した。受注残高は70億61百万円(同+15.8%)に積み上がった。通期予想と、配当予想の増額(60円→65円)は据え置き。
売上高
7,346百万円
△2.1%営業利益
425百万円
+23.4%経常利益
477百万円
+22.3%中間純利益
321百万円
+17.9%受注残高
7,061百万円
+15.8%ハイライト
- セグメント別の売上高(前年同期比)は、特殊土木工事等3,924百万円(+10.8%)、住宅関連工事2,132百万円(△6.2%)、環境関連工事372百万円(+53.5%)、建築879百万円(△37.9%)。セグメント利益は、特殊土木254百万円(前年同期284百万円、△10.4%)、住宅関連80百万円(+13.0%)、環境関連39百万円(+15.8%)、建築34百万円(前年同期は△61百万円の損失)
- 売上総利益は916百万円(前年同期797百万円)で、完成工事総利益は898百万円(同779百万円、+15.2%)。完成工事総利益率は12.3%(前年同期10.4%)に上昇。販管費は490百万円(同452百万円)に増えたが、増収でなく採算改善が営業増益の主因。建築事業の黒字転換が利益を押し上げた
- 官公庁向け売上は2,086百万円(前年同期2,575百万円、△19.0%)と減少し、民間向けは5,260百万円(同4,926百万円、+6.8%)と増加。特殊土木工事等では官公庁向けが2,058百万円と大きい
- 受注高は7,315百万円(前年同期比△12.4%)で、特殊土木工事等が3,219百万円(△26.3%)と減少した一方、環境関連工事が776百万円(+187.8%)と急増。受注残高は7,061百万円(+15.8%)で、建築が3,536百万円(+44.9%)と大きく積み上がり、残高全体の50.1%を占める
- 【要確認】工事損失引当金が151百万円と、前期末の35百万円から117百万円増加した。採算が悪化した案件が出たことを示すが、対象案件や損失の見込み額は短信に記載がない。今後の工事の採算悪化リスクとして確認が必要
- 財政状態は、総資産12,754百万円(前期末比+310百万円)、自己資本比率77.1%(前期末76.3%)。現金及び預金3,548百万円に加え、投資有価証券が2,424百万円(同+492百万円)に増加し、その他有価証券評価差額金が901百万円。契約資産は2,847百万円(同+312百万円)、販売用不動産は559百万円(同+276百万円)に増加。有形固定資産では建設仮勘定が301百万円(同+153百万円)
- 配当は前期の年60円に対し、2027年1月期は65円(期末のみ)を予想。通期の業績予想(売上高14,700百万円+1.3%、営業利益588百万円+6.7%、経常利益664百万円+7.8%、当期純利益475百万円+2.6%)は修正なし。中間期の営業利益進捗は72.4%、純利益は67.7%(当社試算)と高く、下期の営業利益は約162百万円(上期の約4割)とする計算
財政状態
総資産
12,754百万円
純資産
9,837百万円
自己資本比率
77.1%
現金及び預金
3,548百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年1月期 通期予想(修正なし) | 14,700百万円(進捗50.0%)+1.3% | 588百万円(進捗72.4%)+6.7% | 664百万円(進捗71.9%)+7.8% | 475百万円(進捗67.7%)+2.6% |
注目ポイント
売上は微減でも利益が2割前後伸びたのは、工事の採算が改善したためで、特に前年に赤字だった建築事業の黒字化が大きい。受注残高は前年同期比で約10億円積み上がっており、下期以降の売上を支える土台はある。ただし残高の増加は建築に偏っており、主力の特殊土木は受注高が26%減と弱い点は気になる。
通期予想は営業利益+6.7%と控えめだが、上期の進捗が7割を超えているため、通期予想に対して下期の利益は上期の4割程度にとどまる計算になる。会社が保守的な予想を置いているのか、下期に採算の悪化を見込んでいるのかは、短信から読み取れない。
工事損失引当金が大きく増えている点は、今後の採算を見るうえでの注意点である。増配予想(60円→65円)は据え置いており、自己資本比率77%という財務の厚さと合わせて、還元の姿勢は安定している。