決算ノート
2345東証グロース暗号資産トレジャリー・ブロックチェーン
継続企業の前提

2026年10月期 第3四半期 決算サマリー

サマリー

HODL1(旧経営陣下での経営権紛争と不適切取引により主要子会社の支配権を喪失した後、体制刷新)の 2026年10月期第3四半期累計は、売上高が前年同期比202.0%増の59百万円となったものの、営業損失3億3百万円、 親会社株主帰属四半期純損失3億47百万円と引き続き大幅な赤字が続いている。会社は業績予想を開示しておらず、 かつ「継続企業の前提に関する重要な不確実性」がある旨を財務諸表注記で明示している。投資判断にあたっては この点を必ず確認すべき銘柄である。

売上高

59百万円

+202.0%

営業損失赤字

△303百万円

前年同期△373百万円から縮小

経常損失赤字

△276百万円

前年同期△357百万円から縮小

親会社株主帰属四半期純損失赤字

△347百万円

前年同期△1,054百万円から大幅縮小

ハイライト

  • 前連結会計年度に旧経営陣下での経営権紛争・一連の不適切な取引の結果、主要事業子会社(株式会社ZEDホールディングス、株式会社Zaif等)および会社資産の支配権を喪失し、事業・人材・収益基盤が著しく毀損
  • 商号を「株式会社HODL1」に変更し、中期成長戦略「HODL&BUIDL 2028」のもとブロックチェーン開発・コンサル(BUIDL事業)と2026年5月開始のAI経営管理エージェント事業を推進
  • 2026年5月19日払込完了の第16回・第17回新株予約権(行使価額250円・400円で固定)により、全行使時は最大約64億円の資金調達を見込む
  • 2026年8月26日、代表取締役CEO・CSOから無担保・無保証の暗号資産建て融資枠(合計7BTC、100ETH、円換算約1億2,648万円相当)を確保
  • 旧子会社への長期貸付金2,060百万円に対し同額の貸倒引当金を計上

財政状態

総資産

274百万円

純資産

198百万円

自己資本比率

26.1%

継続企業の前提に関する重要な不確実性について(必読)

本決算短信の財務諸表注記には、「継続企業の前提に関する重要な不確実性」が明記されている。原文の要旨は以下の通り。

疑義を生じさせる事象・状況:前連結会計年度における旧経営陣下の経営権紛争およびこれに伴う一連の不適切な取引の結果、主要な事業子会社(株式会社ZEDホールディングス、株式会社Zaif等)および会社資産の支配権を喪失し、事業・人材・収益基盤が著しく毀損した。当第3四半期累計期間も営業損失303百万円、経常損失276百万円、親会社株主帰属四半期純損失347百万円を計上し、継続的な営業キャッシュ・フローの創出には至っていない。

会社の対応策:①コア事業(BUIDL)の受注拡大、②新規のAI経営管理エージェント事業と戦略的アライアンス、③新株予約権の行使促進による最大約64億円の資金調達、④経営陣からの暗号資産建て融資枠の確保、⑤旧経営陣への責任追及訴訟等によるガバナンス回復。

結論:会社はこれらの対応策の多くが実施途上であり、安定的な収益基盤・自律的な営業キャッシュ・フローの確立には至っていないとして、**「継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められる」**と結論づけている。四半期財務諸表自体は継続企業を前提に作成されており、この不確実性の影響は財務諸表には反映されていない。

また、会社は「事業が立ち上げ・成長段階にあり、事業環境の変化も大きいことから合理的な業績予想の算定が困難」として、通期の業績予想を一切開示していない。

注目ポイント

売上高の大幅増加や前年同期からの赤字幅縮小は前向きな材料だが、それ以上に重要なのは上記の継続企業の前提に関する開示そのものである。新株予約権の行使動向、係争中の法的手続きの進捗、新規事業のマネタイズ時期という3つの不確実性がどう推移するかによって、会社の存続可能性を含めた評価が大きく変わりうる。数値の改善傾向だけでなく、この構造的なリスクを踏まえて判断する必要がある銘柄。

出典:株式会社HODL1「2026年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月14日開示)

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