2027年4月期 第1四半期 決算サマリー
サマリー
理美容機器・化粧品などプロ向け美容商材のEC販売と、店舗設計、開業支援を手がけるビューティガレージ(連結)の2027年4月期第1四半期(2026年5〜7月)は、売上高が前年同期比13.7%増の102億50百万円、営業利益が同98.4%増の4億75百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益が同67.8%増の2億73百万円と、大幅な増収増益となった。 新物流拠点(柏FC)の本格稼働で、新旧拠点の並行稼働が解消し、一時的に増えていた物流費が適正な水準に戻ったことで、物販事業の利益が92.3%増と伸びた。 第2四半期累計・通期の予想は据え置きで、第1四半期の進捗は営業利益で累計予想の54.4%、通期予想の21.5%。
売上高
10,250百万円
+13.7%売上総利益
2,567百万円
+18.2%営業利益
475百万円
+98.4%経常利益
456百万円
+88.2%親会社株主に帰属する四半期純利益
273百万円
+67.8%売上高営業利益率
4.6%
+2.0pt(前年同期2.7%、当社試算)物販事業のセグメント利益
449百万円
+92.3%ソリューション事業の売上高
839百万円
+25.0%ハイライト
- 売上高は10,250百万円(前年同期比+13.7%)、売上総利益は2,567百万円(同+18.2%)で売上総利益率は25.0%(同24.1%、当社試算)。販管費は2,091百万円(同+8.3%)と売上の伸びを下回り、営業利益は475百万円(同+98.4%、営業利益率4.6%)。営業外では、持分法による投資損失が18百万円(前年同期3百万円)に増え、支払利息9百万円などで営業外費用は29百万円(同11百万円)、経常利益は456百万円(+88.2%)。特別損失に情報セキュリティ対策引当金繰入額19百万円を計上したが、内容の説明は短信にない(【要確認】)。法人税等は143百万円(負担率32.8%、当社試算)、非支配株主に帰属する利益21百万円(前年同期13百万円)を除いた親会社株主に帰属する四半期純利益は273百万円(+67.8%)、1株当たり四半期純利益は21.79円(前年同期12.99円)
- 物販事業(外部顧客への売上の約84%)は、売上高8,660百万円(+14.4%)、セグメント利益449百万円(+92.3%)。商品別は、理美容機器・用品2,838百万円(+11.7%)、化粧品等5,691百万円(+15.8%)、金属スチール家具129百万円(+16.7%)。会社は、新物流拠点(柏FC)が本格稼働して新旧拠点の並行稼働が解消し、一時的に増えていた物流費が適正な水準まで下がったことで、収益性が大きく改善したと説明。ECサイトの改善・サービス強化、2026年7月の美容師向け商材レビュー情報サイト「HAIRGORA」の開設なども進めた
- 店舗設計事業は、売上高750百万円(△2.6%)、セグメント損失10百万円(前年同期5百万円の損失)と赤字が拡大した。受託案件数の獲得は順調だったが、単価の高い医療・クリニック案件の比率が下がり、平均案件単価が低下した。ソリューション事業は、売上高839百万円(+25.0%)、セグメント利益93百万円(+63.3%)で、店舗リース/サブリース、開業支援・開業プロデュース、居抜き物件仲介、損害保険、ロジスティクスサービスなどが堅調。このうち賃貸収入等の「その他の収益」(リース取引に基づく)は672百万円(前年同期488百万円、+37.7%)
- 会社が示す事業環境は、美容師の独立志向は旺盛だが、実店舗を出店する開業者は減り、シェアサロンや業務委託で働くフリーランス・個人事業主が増えるなど、業界構造や働き方に変化が生じているというもの。円安等を背景とした物価上昇による個人消費への影響、原材料・エネルギー価格の高止まり、米国の通商政策や中東情勢を、先行きの不透明要因に挙げている
- 財政状態は、総資産18,301百万円(前期末比△214百万円)、純資産8,896百万円(同+215百万円)、自己資本比率46.7%(前期末45.2%)。現金及び預金は3,536百万円から3,285百万円(△250百万円)、受取手形及び売掛金は3,973百万円から3,726百万円(△247百万円)、商品及び製品は3,737百万円から3,864百万円(+127百万円)、仕入債務は2,922百万円から2,609百万円(△312百万円)。借入金(短期借入金・1年内返済予定・長期の合計)は3,010百万円から2,807百万円へ203百万円減少(当社試算)。賞与引当金は104百万円から223百万円(+119百万円)、情報セキュリティ対策引当金は10百万円から29百万円。純資産の増加は、利益剰余金+173百万円(四半期純利益273百万円から配当100百万円を差し引き)、非支配株主持分+35百万円などによる
- 【要確認】業績予想(2026年6月9日公表、修正なし)は、第2四半期累計が売上高20,618百万円(+12.0%)、営業利益875百万円(+62.3%)、経常利益859百万円(+58.0%)、純利益489百万円(+36.5%)、通期が売上高43,153百万円(+13.0%)、営業利益2,217百万円(+46.0%)、経常利益2,200百万円(+46.0%)、純利益1,351百万円(+48.0%)、1株当たり107.71円。第1四半期の進捗は、累計予想に対し売上高49.7%、営業利益54.4%、純利益55.9%と計画を上回るペース。通期に対しては売上高23.8%、営業利益21.5%、純利益20.2%。累計予想の達成に必要な第2四半期の営業利益は約400百万円(当社試算)で、第1四半期(475百万円)を下回っても届く。ただし、第1四半期の増益には物流費の正常化が寄与しており、この効果が第2四半期以降も続くかは短信から判断できない
- 配当は、第2四半期末9円・期末9円の年18円予想(前期実績は8円+8円=16円)で増配予想、修正なし。決算補足説明資料は「有」、決算説明会は機関投資家・アナリスト向けに「有」。四半期連結財務諸表は監査法人のレビュー対象外。四半期キャッシュ・フロー計算書は作成しておらず、減価償却費は85百万円(前年同期85百万円)、のれん償却額は13百万円(同19百万円)
財政状態
総資産
18,301百万円
純資産
8,896百万円
自己資本比率
46.7%
現金及び預金
3,285百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する四半期純利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2027年4月期 第2四半期累計予想(修正なし) | 20,618百万円(進捗49.7%)+12.0% | 875百万円(進捗54.4%)+62.3% | 859百万円+58.0% | 489百万円(進捗55.9%)+36.5% | — |
| 2027年4月期 通期予想(修正なし) | 43,153百万円(進捗23.8%)+13.0% | 2,217百万円(進捗21.5%)+46.0% | 2,200百万円+46.0% | — | 1,351百万円(進捗20.2%)+48.0% |
注目ポイント
物流費の正常化が、利益を大きく押し上げた第1四半期である。会社によれば、新旧の物流拠点の並行稼働で一時的に増えていた物流費が、並行稼働の解消で適正な水準に戻った。前年同期の営業利益は約24%減っており、比較の基準が低い面もある。今期は売上+13.7%に対し営業利益が約2倍、営業利益率は2.7%から4.6%に改善した。物販事業の利益+92.3%が中心で、売上の伸びと粗利率の改善が同時に効いている。
一方、収益の質では気になる点もある。店舗設計事業は案件単価の低下で赤字が拡大し、持分法投資損失は18百万円に増え、特別損失として情報セキュリティ対策引当金19百万円も計上した。この引当金の背景は短信に説明がなく、今後の追加計上の有無も含め、続報を確認したい。
業績予想に対しては、第1四半期の営業利益が第2四半期累計予想の54%に達し、順調な滑り出しである。ただし、この好調が物流費の正常化という一時的な要因にどこまで支えられているのかは、短信からは読み取れない。第2四半期の実績で、利益水準が維持できているかを確認したい。