決算ノート
3419名証胡蝶蘭・観葉植物(法人向け贈答・オフィス緑化)

2026年10月期 第3四半期 決算サマリー

サマリー

法人向け胡蝶蘭の贈答販売やオフィス緑化を手がけるアートグリーンの2026年10月期第3四半期累計は、フラワービジネス支援事業が伸びて 売上高が前年同期比6.0%増の20億42百万円となった一方、物流費・人件費・資材価格の上昇が収益を圧迫し、営業利益は同8.2%減の35百万円、 親会社株主に帰属する四半期純利益は同3.5%減の20百万円と小幅な増収減益。通期予想は据え置いているが、第3四半期累計の利益が通期予想を上回っており、 第4四半期は損失を見込む計画となっている。

売上高

2,042百万円

+6.0%

営業利益

35百万円

△8.2%

経常利益

34百万円

△6.4%

親会社株主に帰属する四半期純利益

20百万円

△3.5%

ハイライト

  • フラワービジネス支援事業は売上高1,460百万円(前年同期比+10.9%)。主力の法人贈答用胡蝶蘭の新規開拓に加え、職場環境の改善意識の高まりでオフィス緑化(観葉植物・フェイクグリーン)の案件が増えた。売上高全体の約7割を占める
  • ナーセリー支援事業は売上高419百万円(同△2.5%)。原材料・エネルギー価格の高止まりのなか、既存顧客への価格改定交渉を慎重に進め、新たな仕入先の選定や原材料の見直しも実施。フューネラル事業は売上高162百万円(同△19.1%)と大幅減。葬儀の小型化(家族葬・密葬)に加え、物流費上昇による輸入商品の減少、国内生産者の減少が響いた
  • 売上総利益は850百万円(同+5.6%)と増えたが、販売費及び一般管理費が815百万円(同+6.3%)と売上高の伸びを上回って増加し、営業利益は35百万円(同3百万円減)。営業利益率は1.7%(前年同期2.0%)。営業外では支払利息が6百万円(前年同期4百万円)に増加
  • 花き業界では、東京都中央卸売市場の2026年5〜7月のらん鉢取扱金額が863百万円(前年同期比△7.3%)、数量が208千鉢(同△8.7%)と、市場全体は微減傾向
  • 【要確認】通期予想(売上高2,565百万円、営業利益23百万円、経常利益15百万円、純利益3百万円)は修正なし。第3四半期累計の営業利益35百万円はすでに通期予想を上回っており、通期予想の達成には第4四半期(8〜10月)に営業損失約12百万円、純損失約17百万円が生じる計算(当社試算)。会社は第4四半期の損失の要因を短信で説明していない
  • 財政面では、長期借入金が120百万円減少(返済)し、総資産は1,309百万円(前期末比△109百万円)、自己資本比率は41.8%(前期末37.1%)に上昇。現金及び預金は625百万円(同△49百万円)。配当は無配で、期末予想も無配

財政状態

総資産

1,309百万円

純資産

546百万円

自己資本比率

41.8%

現金及び預金

625百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2026年10月期 通期予想(修正なし)2,565百万円(進捗79.6%)+2.1%23百万円(進捗154%)+56.8%15百万円(進捗229%)+21.4%3百万円(累計はすでに予想の約7倍)△9.4%

注目ポイント

増収の中身は、法人贈答用胡蝶蘭とオフィス緑化を担うフラワービジネス支援事業の伸び(+10.9%)で、ナーセリー支援とフューネラルは減収。コスト面では物流費・人件費・資材価格の上昇が続き、売上高の伸びが利益に結びつきにくい状況にある。営業利益率は1%台と薄く、わずかなコスト増でも利益が振れやすい。

通期予想との関係が今回の最大の確認点である。予想は営業利益23百万円だが、第3四半期累計ですでに35百万円を計上しており、予想どおりなら第4四半期は赤字となる。会社が単に保守的な予想を据え置いているのか、第4四半期に費用の集中や季節要因による損失を見込んでいるのかは、短信からは読み取れない。決算補足説明資料は作成されていないため、次回の決算発表で予想の修正有無を確認したい。

出典:アートグリーン株式会社「2026年10月期 第3四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月14日開示)

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