決算ノート
3665東証プライムファッションEC・海外旅行プラットフォーム

2027年1月期 中間期 決算サマリー

サマリー

"Specialty" Marketplace「BUYMA」を運営するエニグモの2027年1月期中間期は、高価格帯需要の弱含みを背景に BUYMA総取扱高が計画対比で下振れ、売上高は前年同期比4.9%減の27億55百万円。構造改革「PHOENIX PROJECT」の 一時投資も重なり、営業損失・経常損失・親会社株主に帰属する中間純損失はいずれも前年同期から拡大した。 東証プライム市場の上場維持基準のうち「流通株式時価総額」が不適合となっている点も重要な開示事項。

売上高

2,755百万円

△4.9%

営業損失赤字

△437百万円

損失拡大(前年同期△17百万円)

経常損失赤字

△417百万円

損失拡大(前年同期△46百万円)

親会社株主に帰属する中間純損失赤字

△144百万円

損失拡大(前年同期△49百万円)

ハイライト

  • BUYMA総取扱高は前年同期比86.4%と計画対比で下振れ。高価格帯需要が弱含む一方、注力領域「BUYMA VINTAGE」(中古ラグジュアリー買取販売)はマーケットプレイス全体でYoY182%、自社買取販売はYoY468%と高成長を維持
  • BUYMA TRAVELの取扱高はプラットフォーム事業でYoY227%超と拡大基調を維持。ハワイのリムジン事業者Krystal Enterprise Limousine, Inc.を買収し送迎機能を拡充
  • 【要確認】東証プライム市場の上場維持基準のうち「流通株式時価総額」が90.4億円と基準(100億円)を下回り不適合。2027年1月末までの改善期限内に達成できない場合、2027年8月1日に上場廃止となるリスクがあり、市場区分の変更も選択肢として検討中
  • 事業再成長に向けた構造改革「PHOENIX PROJECT」を推進中。赤字幅の拡大は一時投資が第2四半期に最大化したことによる計画範囲内の着地と説明
  • 【新設】2026年1月期より株主優待制度を導入。200株以上を継続保有する株主を対象にBUYMA/BUYMA TRAVELで使えるクーポン(2,000円〜10,000円分)を贈呈
  • 構造改革期間(26/1期・27/1期)は年間30円配当(普通10円+記念20円)を、業績変動や上場維持基準の適合状況に関わらず確約する方針
  • 新規事業ヘルスケア「FloraX」(腸内フローラデータを活用した個別処方サプリ)の年度内正式ローンチに向け準備中。人材紹介の連結子会社ゲツラクは2026年9月8日付で吸収合併

財政状態

総資産

12,286百万円

純資産

9,780百万円

自己資本比率

79.2%

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年1月期 通期予想(修正なし)7,267百万円+15.4%44百万円△4.7%40百万円△8.0%493百万円+51.1%

注目ポイント

この決算で最も重視すべきは、損益そのものよりも「東証プライム市場の上場維持基準(流通株式時価総額)に不適合」という開示である。2026年1月末時点で90.4億円と基準の100億円を下回っており、2027年1月末までの改善期限内に基準を満たせなければ2027年8月1日に上場廃止となるリスクがある。会社側は市場区分の変更(プライムからの移行)も選択肢として明言しており、株式を保有する投資家にとっては業績以上に重要な分岐点となる。一方で本業を見ると、BUYMA本体は苦戦が続くものの、中古ラグジュアリー買取販売「BUYMA VINTAGE」は前年同期比4.68倍という際立った成長を続けており、会社が掲げる28/1期の構造改革目標(営業利益20億円)の実現可能性を占ううえで、この事業がどこまで拡大できるかが今後の焦点になる。

出典:株式会社エニグモ「2027年1月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)/同 決算説明資料」(2026年9月14日開示)

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