決算ノート
3823東証スタンダードM&A型の持株会社(ソリューション・ライフスタイル・エンタテインメント等)
黒字転換継続企業の前提

2027年4月期 第1四半期 決算サマリー

サマリー

M&Aを軸に事業を広げるTHE WHY HOW DO COMPANYの2027年4月期第1四半期(2026年5〜7月)は、前期に取得した子会社の寄与で 売上高が1,674百万円と前年同期(暦月が異なる参考値)から倍増し、営業利益91百万円、経常利益77百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益37百万円と、 前年同期の損失から全ての段階で黒字に転換した。あわせて、約12年続いた「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載を解消した。 なお、決算期を8月期から4月期に変更しており、前年同期との比較は参考値にとどまる。

売上高

1,674百万円

+107.6%(暦月が異なる参考値)

営業利益黒字転換

91百万円

黒字転換(前年同期△125百万円)

経常利益黒字転換

77百万円

黒字転換(前年同期△134百万円)

親会社株主に帰属する四半期純利益黒字転換

37百万円

黒字転換(前年同期△156百万円)

調整後EBITDA

165百万円

ハイライト

  • 【決算期の変更】決算期を8月期から4月期に変更したため、前期は2025年9月〜2026年4月の8か月の変則決算。今回の第1四半期(2026年5月〜7月)と前年同期(2025年9月〜11月)は暦月が異なり、前年同期比は参考値。セグメント別の前年比較は行っていない
  • 【重要事象等の記載解消】営業利益・経常利益・純利益がそろって黒字となったこと、事業会社12社すべてが営業黒字であること、自己資本比率が32.4%(4月末28.9%)に上昇し現金及び預金が1,435百万円あることを根拠に、「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載を解消。営業損失は2009年8月期以降、2018年8月期を除いて続いており、前期も営業損失502百万円、親会社株主に帰属する当期純損失929百万円だった
  • 【説明資料】セグメント別(売上高/利益)は、ソリューション785/145百万円(利益率18.6%)、ライフスタイル565/37百万円(6.7%)、エンタテインメント275/45百万円(16.4%)、教育関連41/8百万円(20.8%)、飲食関連(商標権のみ)2/1百万円。報告セグメント計の利益238百万円から、本社費用等(その他)△105百万円とのれん償却等の調整額△41百万円を引いて営業利益91百万円になる
  • 前期に取得したスティルアン(ブライダル)・グッドマン(漏水探索機)・飯山土建(建設)・コーウェル(LED照明)が今期は通期で寄与する。飯山土建は2026年4月21日、コーウェルは4月28日の取得で、今期の第1四半期から本格的に業績に反映された。ブライダルは第1四半期が閑散期を含む
  • 【説明資料】調整後EBITDAは165百万円。営業利益91百万円に減価償却費23百万円、引当金繰入額3百万円、のれん及び無形資産の償却費41百万円、M&A関連費用6百万円を加えたもの(会社独自の指標で、営業利益の代替ではない)。調整後営業利益は139百万円
  • 営業外では、貸倒引当金戻入益18百万円を計上した一方、支払利息10百万円、株式交付費9百万円、為替差損7百万円、暗号資産評価損5百万円などの費用が発生。経常利益は営業利益を14百万円下回る。法人税等は41百万円と、税引前利益82百万円に対し約51%の負担で、非支配株主帰属分の利益3百万円を除いた純利益は37百万円
  • 【説明資料】有利子負債は1,684百万円(4月末1,860百万円)に減少、現金及び預金は1,435百万円(同1,547百万円)。のれん残高は1,429百万円。潜在株式(新株予約権の未行使分)は約18,940,000株で発行済株式(150,169,693株)の12.6%にあたり、株式を活用した資金調達・M&Aでは希薄化に留意が必要。新株予約権の行使で資本金・資本準備金がそれぞれ59百万円増加
  • 【説明資料・経営方針】今後は利益総額に加え、1株当たり利益(EPS)の成長を重要な経営指標に位置づけ、株主還元を経営課題の一つとする(目標値は設定していない)。中期目標として2028年4月期に調整後EBITDA10億円を掲げる(今後のM&Aによる成長を含み、業績予想ではない)。当面はM&Aの投資資金を優先する方針で、配当は無配(予想も無配)

財政状態

総資産

5,206百万円

純資産

1,732百万円

自己資本比率

32.4%

現金及び預金

1,435百万円

有利子負債

1,684百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益調整後営業利益調整後EBITDA
2027年4月期 通期予想(2026年6月15日公表・修正なし)6,259百万円(進捗26.8%)165百万円(進捗55.4%)349百万円(進捗39.8%)464百万円(進捗35.6%)

注目ポイント

最大の話題は、営業・経常・純利益がそろって黒字になり、「継続企業の前提に関する重要事象等」の記載が解消されたこと。長く赤字が続いた会社にとって信用面の転換点であり、自己資本比率の改善(28.9%→32.4%)も裏づけになっている。ただし黒字の幅は営業利益91百万円と小さく、1四半期の結果にとどまる。

読み解く際の注意は三つある。第一に、決算期変更により前年同期比の+107.6%は暦月の違う参考値で、成長率としては使えない。第二に、通期の営業利益予想165百万円に対し第1四半期で91百万円(進捗55%)を稼いだため、残る9か月で約74百万円という計算になり、第2四半期以降は第1四半期より利益水準が下がる前提になる。会社は予想を据え置いており、各社の業績動向を見極める姿勢で、修正の有無は次の決算で確認したい。第三に、営業利益とは別に、のれん償却(四半期で約37百万円)やM&A関連費用を戻した「調整後」指標を会社が重視しているが、これは会社独自の算定であり、純利益や配当原資とは別物である。

また、M&A型の会社として、新株予約権の未行使分が発行済株式の約12.6%あり、株式を使った資金調達が続けば1株当たり利益は薄まる。会社もEPSを新たな指標とし、既存株主への影響に配慮するとしており、今後の資本政策と、前期に取得した4社の通期寄与がどれだけ利益に結びつくかが焦点となる。

出典:THE WHY HOW DO COMPANY株式会社「2027年4月期 第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)/同 決算説明資料」(2026年9月14日開示)

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