決算ノート
4014東証ファミリーデータプラットフォーム(子育て・ライフイベント情報、保険相談)

2026年7月期 決算サマリー

サマリー

妊娠・育児などのライフイベント情報サービスと保険相談などの金融領域を展開するカラダノートの2026年7月期は、2026年6月1日に保険無料相談の株式会社カラダノートライフパートナーズ(旧FPO)を子会社化し、 当期から連結決算に移行した初年度で、前期比は開示されていない。売上高10億59百万円、営業利益2億18百万円、経常利益1億96百万円、親会社株主に帰属する当期純利益2億56百万円で、 営業・経常の黒字化を達成し、純利益は過去最高益。ただし純利益が経常利益を上回ったのは、繰延税金資産の計上による法人税等の戻り(60百万円の益)による。来期は売上高+41.6%、営業利益+59.9%を予想。

売上高

1,059百万円

営業利益

218百万円

経常利益

196百万円

親会社株主に帰属する当期純利益

256百万円

ファミリーデータ会員数

353万人

+13.6%

ハイライト

  • 【連結初年度】2026年6月1日(みなし取得日2026年5月1日)に株式会社カラダノートライフパートナーズ(旧株式会社FPO、保険無料相談サービス等)の全株式を取得して完全子会社化。当期から連結財務諸表を作成するため、前期・前期末との比較は行われていない。同社は第4四半期(3か月分)のみ連結。参考として、単体(個別)は売上高995百万円(前期1,270百万円、△21.7%)、営業利益207百万円(前期は34百万円の損失)と黒字化
  • 個別の減収は、前年に実施した事業構造改革の影響で、会社は計画通りと説明。収益性の向上を最重要テーマに、生成AI等を活用した生産性向上と高収益領域への集中を徹底した結果、営業・経常利益が黒字化した。売上総利益は785百万円で売上総利益率は74.1%、営業利益率は20.7%
  • 【要確認】純利益(256百万円)が税金等調整前当期純利益(196百万円)を約60百万円上回っている。法人税、住民税及び事業税が0.5百万円にとどまるうえ、法人税等調整額が△60.7百万円(繰延税金資産の計上)で、法人税等合計は60百万円の益になったため。会社は「過去最高益を更新」と説明するが、純利益の一部は税効果会計による会計上の利益であり、本業の稼ぐ力とは別。繰延税金資産は119百万円
  • 経常利益は営業利益より約23百万円低い。営業外費用に株主優待引当金繰入額15百万円、訴訟関連費用7百万円、支払利息3百万円を計上。訴訟の内容は短信に記載がない。株主優待引当金15百万円を計上しており、株主優待制度に関わるとみられるが、内容は未確認
  • 金融領域では、住友生命保険相互会社との協業が順調で、Vitalityのデジタル獲得数、アポイント・面談獲得等の主要KPIが計画を超過。子会社化で、従来の送客・共同募集に自社募集体制(対面・店舗)を獲得し、オンラインと対面を組み合わせたマルチチャネルでクロスセルを強化。情報配信可能なファミリーデータ会員数は353万人(前年同期比+13.6%)で、子育て層に加え習い事・住宅・終活領域へ拡張
  • 財政状態は、総資産1,569百万円、純資産737百万円、自己資本比率46.9%。子会社取得でのれん364百万円(のれん償却9百万円)を計上し、長期借入金600百万円を新規に調達して返済107百万円を差し引いた借入残高は約693百万円(1年内返済予定186百万円と長期507百万円の合計、当社試算)。現金及び預金は884百万円(前期末596百万円)
  • キャッシュ・フローは、営業CFが75百万円の収入だが、役員退職慰労金の支払168百万円が含まれる。投資CFは子会社株式の取得274百万円などで280百万円の支出、財務CFは借入れなどで494百万円の収入。配当は無配(来期予想も無配)。決算補足説明資料(有)と決算説明会(有)は今回未添付
  • 【来期予想】2027年7月期は、売上高1,500百万円(+41.6%)、調整後EBITDA 400百万円(+70.5%)、営業利益350百万円(+59.9%)、経常利益307百万円(+56.6%)、純利益277百万円(+8.1%)、1株当たり純利益41.43円。カラダノートライフパートナーズの通期連結化(12か月分)と住友生命との共同プロダクトの提携深化が成長ドライバー。純利益の伸びが小さいのは、今期の純利益が税効果益を含むためとみられる(未確認)。新規M&Aは予想に含まれず、投資回収期間3〜5年等の投資規律で検討する方針

財政状態

総資産

1,569百万円

純資産

737百万円

自己資本比率

46.9%

現金及び預金

884百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年7月期 通期予想1,500百万円+41.6%350百万円+59.9%307百万円+56.6%277百万円+8.1%

注目ポイント

連結の初年度で前期比が示されないため、単体の動きで見ると、事業構造改革で売上は2割減ったものの、営業損益が赤字から約2億円の黒字に転換したことが本質である。生成AIの活用や高収益領域への集中による収益体質の改善が、この決算のメッセージになっている。

一方、「過去最高益」とされる純利益は、繰延税金資産の計上に伴う税金の戻りで押し上げられており、税金等調整前の利益(196百万円)より約60百万円大きい。営業利益や経常利益と、純利益を切り分けて見る必要がある。また、来期の純利益予想の伸び(+8.1%)が営業利益(+59.9%)より小さいのは、この一時的な税効果が今期の純利益に含まれることが背景とみられる。

成長は、子会社化した保険相談会社の通期連結化と住友生命との提携深化に依存する。買収資金は借入で賄い、有利子負債は約6.9億円と自己資本(7.4億円)に匹敵する規模になった。のれん(3.6億円)の回収と、金融領域の収益化を、来期の決算で確認したい。

出典:株式会社カラダノート「2026年7月期 決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月10日開示)

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