4334東証ゲーム・XR・遊技機の受託開発/自社IP(デジタルコンテンツ)
増収増益
2027年1月期 中間期 決算サマリー
サマリー
家庭用ゲーム、XR(ライブCG)、遊技機のCG・映像を手がける受託開発と、子会社アクアプラスの自社IP事業を展開するユークスの2027年1月期中間期は、 アクアプラスが前期8月から連結に加わった効果で売上高が前年同期比43.9%増の25億92百万円、営業利益が同224.6%増の1億65百万円と大幅に伸びた。 一方、法人税等が1億11百万円と税引前利益の約8割に達したため、中間純利益は32百万円(同5.3%減)と減益。自社開発の新作「うたわれるもの 白への道標」の 販売は予想を下回った。通期予想は据え置き。
売上高
2,592百万円
+43.9%営業利益
165百万円
+224.6%経常利益
144百万円
+192.3%親会社株主に帰属する中間純利益
32百万円
△5.3%ハイライト
- 売上増の主因は、2025年8月に連結子会社となった株式会社アクアプラス(自社IP・ゲーム開発)の業績が前年同期には含まれていなかったこと。売上総利益は697百万円(前年同期447百万円)、販管費は531百万円(同396百万円)で、営業利益は51百万円から165百万円へ拡大
- 受託開発事業は各分野とも堅調。ゲームは「地球防衛軍5/6 for Nintendo Switch 2」(ディースリー・パブリッシャー)の移植開発を担当、XRは「ポケモン feat. 初音ミク VOLTAGE Live!」「HATSUNE MIKU EXPO 2026 North America」のライブCG制作などに携わった。遊技機分野は一部案件の立ち上げで稼働率が一時的に低下したが、おおむね堅調
- 自社開発事業は明暗が分かれた。2026年5月28日発売の「うたわれるもの 白への道標」は販売本数が当初予想を下回り軟調。一方、「WHITE ALBUM2 Live Fes ~15th Anniversary~」のイベントグッズの通信販売は好調。グループ内の開発リソースを活用し、「うたわれるもの 白への道標」と「モノクロームメビウス 刻ノ代贖」のNintendo Switch 2向け移植開発をユークスが担当
- 純利益が減益となったのは、法人税等が111百万円と税引前中間純利益(144百万円)の約77%に達したため(前年同期は16百万円、約32%)。営業外費用にはコミットメントフィー12百万円、出資金償却14百万円を計上。のれん償却額は27百万円
- 【要確認】通期予想(売上高5,300百万円、営業利益275百万円、経常利益290百万円、当期純利益280百万円)は修正なし。営業利益の中間期進捗は60.3%と高い一方、純利益の進捗は11.7%にとどまる。通期の純利益(280百万円)が経常利益(290百万円)とほぼ同額のため、下期は経常利益約146百万円に対し純利益約247百万円が必要で、税負担がマイナス(税金の戻り)になる前提となる。前提は短信に記載されていない
- 財務は、総資産3,804百万円(前期末比△240百万円)、自己資本比率65.9%(前期末63.0%)。短期借入金を500百万円から300百万円へ200百万円返済し、現金及び預金は1,079百万円(同△183百万円)。営業CFは134百万円の収入(前年同期23百万円)、財務CFは借入返済と配当84百万円で△302百万円
- 配当は前期と同じ年10円(期末配当予想10円、中間配当は0円)。自己株式は2,677,480株を保有(発行済株式11,096,000株)。決算説明会は「アナリスト等向け」の記載がある。決算補足説明資料の有無は、今回の短信ファイルの文字化けで確認できなかったため、未添付
財政状態
総資産
3,804百万円
純資産
2,584百万円
自己資本比率
65.9%
現金及び預金
1,079百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年1月期 通期予想(修正なし) | 5,300百万円(進捗48.9%)+23.6% | 275百万円(進捗60.3%)+51.8% | 290百万円(進捗49.7%)+57.2% | 280百万円(進捗11.7%)+58.5% |
注目ポイント
営業利益は前年同期の3倍超と伸びたが、これはアクアプラスの連結効果と受託開発の堅調によるもので、前年同期に含まれていなかった子会社の寄与を差し引いて見る必要がある。一方、自社開発の新作は販売が予想を下回り、IP収益の積み上げという会社の戦略(「受託の安定収益+IP収益」のハイブリッド型)の効果はこれから試される段階である。
純利益が減益になった理由は、税負担が重かったためで、本業の稼ぐ力とは別の要因である。ただし通期予想の純利益(280百万円)は経常利益(290百万円)とほぼ同額で、上期の税負担の重さを考えると下期に税負担が軽くなる前提が必要になり、予想の確度は営業利益ベースで見るほうがよい。次回以降の決算で、通期予想の修正の有無と、新作の販売動向、IP関連収益の伸びを確認したい。