2027年1月期 中間期 決算サマリー
サマリー
「外資就活ドットコム」などの就活・転職プラットフォームを運営するハウテレビジョン(連結)の2027年1月期中間期は、新卒サービスの売上高が前年同期比20.1%増の14億28百万円と伸び、売上高が同17.5%増の16億54百万円、営業利益が同15.9%増の3億29百万円と増収増益となった。 新リース会計基準の早期適用でリース負債(約7.8億円)と使用権資産が貸借対照表に載り、総資産は7億円超増えて自己資本比率は46.8%に低下した。 通期予想は据え置きだが、営業利益の予想は50百万円(前期比△80.1%)と、上期実績(3億29百万円)を大きく下回る水準になっている。
売上高
1,654百万円
+17.5%営業利益
329百万円
+15.9%経常利益
321百万円
+14.2%親会社株主に帰属する中間純利益
189百万円
+7.5%新卒サービスの売上高
1,428百万円
+20.1%累積会員数
767,973人
前期末比+62,498人累積取引社数
1,112社
前期末比+24社営業活動によるキャッシュ・フロー
662百万円
前年同期537百万円ハイライト
- 売上高は1,654百万円(前年同期比+17.5%)、売上総利益は1,378百万円(同+18.7%、売上総利益率83.3%、当社試算)、販管費は1,049百万円(同+19.6%)で、営業利益は329百万円(同+15.9%)。営業利益率は19.9%(前年同期20.2%、当社試算)とほぼ横ばい。営業外ではリース負債に係る利息費用9百万円(前年同期なし)が新たに発生し、経常利益は321百万円(同+14.2%)。法人税等が132百万円(税負担率約41%、前年同期約37%、当社試算)に増え、中間純利益は189百万円(同+7.5%)、1株当たり中間純利益は69.59円(前年同期64.67円)
- 新卒サービス領域の売上高は1,428百万円(前年同期比+20.1%)で、全体の約86%(当社試算)。取引企業数の拡大と、新サービス・企画による単価向上、紹介事業の立ち上げに取り組み、統合管理ツール「就活コパイロット」の本格展開、AI選考対策シリーズの「AI面接対策」の提供開始、「外資就活Meetup」「外資就活Expo関西」などのイベント開催、4月には完全審査制のソーシャルダイニング「LYMiN from 外資就活ドットコム」をリリースした。中途サービスは「外資就活ドットコム」との基盤統合による会員数増加と決定単価の上昇で収益を拡大、「mond」は高度専門人材の獲得や英語圏展開などに積極投資
- 累積取引社数は1,112社(前期末比+24社)、累積会員数は767,973人(同+62,498人)と着実に増加した。単一セグメント(プラットフォーム事業)のため、事業別の損益は開示されていない。契約負債は前期末の210百万円から351百万円へ141百万円増え、営業活動によるキャッシュ・フローの主な収入要因になった(営業CFは662百万円の収入、前年同期537百万円)
- 新リース会計基準(「リースに関する会計基準」等)を当中間期の期首から早期適用し、期首にリース負債796百万円(前期末開示のオペレーティング・リースの未経過リース料〔割引後〕780百万円+解約可能リース等15百万円)を計上した。中間期末の使用権資産は748百万円、リース負債は783百万円(流動192百万円+固定592百万円)。累積的影響額は期首の利益剰余金に加減して処理し、当中間期の損益への影響は軽微と会社は説明している。この結果、総資産は3,429百万円(前期末比+727百万円)に膨らみ、自己資本比率は52.3%から46.8%に低下した(事業の変化ではなく会計基準の適用による面が大きい)。減価償却費は155百万円(前年同期59百万円)、資産除去債務41百万円が新たに計上された
- 本社移転に伴い、使用権資産を除く有形固定資産が82百万円増加した。前期末に365百万円あった建設仮勘定はゼロになり、建物259百万円、工具、器具及び備品191百万円が計上された。投資キャッシュ・フローは有形固定資産の取得424百万円などで474百万円の支出(前年同期172百万円)。未払金は前期末の521百万円から101百万円へ420百万円減った(内訳は短信に記載がない)
- 財務面は、現金及び預金が1,539百万円(前期末比+20百万円)。借入金は長期借入金の返済で、1年内返済予定分を含め前期末398百万円から304百万円に減少(当社試算)。財務キャッシュ・フローは長期借入金の返済94百万円とリース負債の返済78百万円で172百万円の支出。純資産は1,636百万円(同+206百万円)で、利益剰余金+188百万円、新株予約権+15百万円が主因。前期末にあった自己株式(3,397株)は期末ゼロ。連結範囲から株式会社ログリオが除外された(除外1社、理由の記載なし)
- 【要確認】通期予想(売上高3,100百万円+21.2%、営業利益50百万円△80.1%、経常利益38百万円△84.7%、純利益27百万円△72.0%、1株当たり9.94円)は2026年3月11日公表から修正なし。売上高の進捗は53.4%だが、営業利益の中間期実績329百万円は通期予想(50百万円)の約6.6倍、純利益189百万円は同(27百万円)の約7倍に達しており、予想どおりなら下期は営業損失約279百万円、純損失約162百万円になる計算(当社試算)。短信に下期の費用の想定などの説明はなく、予想が保守的なのか、下期に大きな費用を見込むのかは判断できない
- 無配(2027年1月期予想も0円)。決算補足説明資料・決算説明会はいずれも「有」(補足資料はTDnetで同日開示)。中間期の短信は公認会計士又は監査法人のレビュー対象外
財政状態
総資産
3,429百万円
純資産
1,636百万円
自己資本比率
46.8%
現金及び預金
1,539百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 経常利益 | 親会社株主に帰属する当期純利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2027年1月期 通期予想(修正なし) | 3,100百万円(進捗53.4%)+21.2% | 50百万円(中間期実績は329百万円)△80.1% | 38百万円△84.7% | 27百万円△72.0% |
注目ポイント
上期は増収増益で、売上の約86%を占める新卒サービスが前年同期比+20.1%と牽引した。累積会員数・取引社数も増え、営業利益率は約20%を維持している。ただし営業利益の伸び(+15.9%)は売上の伸び(+17.5%)をわずかに下回っており、販管費が売上以上に増えている点は押さえておきたい。
貸借対照表は、新リース会計基準の早期適用で見かけ上大きく変わった。使用権資産とリース負債が載って総資産は約27%増え、自己資本比率は52.3%から46.8%に下がったが、これは会計基準の適用による面が大きく、前期末との単純比較には注意が必要である。営業外費用にリース負債の利息が新たに出ている点も、今後の経常利益の見方に影響する。
最大の論点は通期予想である。営業利益の予想(50百万円)が上期実績(329百万円)を大幅に下回り、予想どおりなら下期は赤字となる。短信は下期の想定を説明していないため、次の第3四半期決算での進捗と、予想修正の有無を確認したい。