決算ノート
7682東証・名証中華料理レストラン「浜木綿」などの飲食店運営

2026年7月期 決算サマリー

サマリー

愛知県を中心に中国料理レストラン「浜木綿」などを展開する浜木綿の2026年7月期(非連結)は、新規出店2店舗と改装3店舗で5期連続の増収となり、 売上高が前期比3.0%増の62億76百万円、営業利益が同8.5%増の2億5百万円、経常利益が同7.9%増の2億7百万円と増収増益。 ただし、本社ビルと浜木綿山手通本店の建替え決定などに伴う減損損失1億65百万円を計上し、当期純利益は同88.2%減の9百万円にとどまった。 来期は山手通本店の休業(2026年8月末〜2027年12月にリニューアル予定)を受け、売上高△3.2%、営業利益△25.2%を見込む。

売上高

6,276百万円

+3.0%

営業利益

205百万円

+8.5%

経常利益

207百万円

+7.9%

当期純利益

9百万円

△88.2%

1株当たり当期純利益

4.43円

前期は37.56円

ハイライト

  • 2025年10月から居抜き物件を活用した「名東菜館」(名古屋市名東区)を出店し、同月に一般社団法人愛知カンツリー倶楽部のレストラン業務の運営受託を開始(初期投資コストを抑えた新たな出店形態)。「浜木綿 岐阜県庁前店」(2025年10月)、「浜木綿 国分寺北町店」(同11月)、「浜木綿 岩塚店」(2026年7月)を改装してリニューアルオープンした。退店・業態変更はなく、期末は「浜木綿」31店舗、「四季亭」3店舗、「桃李蹊」3店舗、「中国食堂はまゆう」4店舗、「名東菜館」1店舗、運営受託店舗1店舗の計43店舗(すべて直営)
  • 売上高は前期比184百万円増加し、5期連続の増収。原材料価格は上昇が続いたが、原価コントロールに努めて売上原価率は25.6%(前期26.0%、当社試算)に低下した。一方、給料及び手当が2,043百万円(前期1,946百万円、+5.0%)、減価償却費が187百万円(同159百万円、+17.7%)に増えるなど、販管費率は71.1%(同70.9%)に上昇。営業利益率は3.3%(同3.1%)。会社は外食業界について、食材価格の上昇と労働力不足で運営コストが軒並み上昇し、消費者の節約志向も高まっていると認識している
  • 【要確認】当期純利益が大きく減った主因は、特別損失166百万円(減損損失166百万円、前期は28百万円)の計上。減損は、本社ビルと浜木綿山手通本店の建替えに加え、経営資源配分の最適化のための一部業態の事業再編の決定に伴うもので、どの業態・店舗が対象かは短信に記載がない。会社は今後、主力業態「浜木綿」に経営資源を集中して収益力向上に取り組むとしている。税引前当期純利益は42百万円(前期149百万円)、法人税等は33百万円(うち法人税等調整額は△33百万円)
  • 財政状態は、総資産4,516百万円(前期末比△207百万円)、純資産1,607百万円、自己資本比率35.6%(前期末34.0%)。現金及び預金は1,020百万円(同△322百万円)に減少。借入金・社債・リース債務の合計は約1,782百万円(前期末約2,046百万円、当社試算)に減った。1年内償還予定の社債200百万円が流動負債に振り替わり、流動比率は約118%(前期末約170%、当社試算)に低下
  • 営業CFは360百万円の収入(前期349百万円)、投資CFは有形固定資産の取得332百万円などで347百万円の支出(同451百万円の支出)、財務CFは長期借入金の返済247百万円、リース債務の返済49百万円、配当金32百万円などで328百万円の支出(前期は214百万円の収入)。現金及び現金同等物は864百万円(前期末1,180百万円)
  • 配当は期末17円(前期15円、配当金総額36百万円)。ただし当期の純利益が9百万円のため、配当性向は383.5%(前期39.9%)と一時的に高く、来期予想も17円で配当性向42.8%。1株当たり当期純利益は4.43円(前期37.56円)、自己資本当期純利益率0.6%(前期5.2%)
  • 【建替え】本社ビルと浜木綿山手通本店(築50年超)を、2026年9月から2027年11月末(予定)に解体し、同敷地に新たな本社と山手通本店を建設する。山手通本店は2026年8月31日をもって営業を一時休業し、リニューアルオープンは2027年12月の予定。建設費用や資金調達の見通しは短信に記載がない(【要確認】)。従業員の環境づくりの一環として、8月18日、12月31日、1月6日・7日の4日間を全店一斉休業とした
  • 【要確認】2027年7月期の予想は、売上高6,075百万円(△3.2%)、営業利益153百万円(△25.2%)、経常利益156百万円(△24.8%)、当期純利益86百万円(+797.0%)、1株当たり39.76円。山手通本店の休業による減収と減益を織り込んだ形で、純利益の大幅増は当期の減損損失(特別損失)の反動。会社は、エネルギー価格の高騰、物価上昇の継続による原材料費・人件費・物流費の増加、人手不足の深刻化を見込み、既存店の活性化、DX化・省人化による生産性向上に取り組む方針。決算補足説明資料は「有」(決算説明動画を配信予定)だが今回未添付。定時株主総会は2026年10月28日

財政状態

総資産

4,516百万円

純資産

1,607百万円

自己資本比率

35.6%

現金及び預金

1,020百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益当期純利益
2027年7月期 通期予想6,075百万円△3.2%153百万円△25.2%156百万円△24.8%86百万円+797.0%(当期の減損損失の反動)

注目ポイント

営業段階では、新規出店と改装の効果で5期連続の増収となり、営業利益・経常利益も1割弱伸びた堅調な決算である。原価率を下げて人件費の増加を吸収した形だが、営業利益率は3.3%と薄く、賃金や減価償却費の増加に対する余力は大きくない。

当期純利益が9百万円まで減ったのは、本社ビルと山手通本店の建替えなどに伴う減損損失(166百万円)が原因で、営業段階の悪化ではない。その一方で、配当は17円に増やしており、純利益に対する配当性向は一時的に約380%と高くなった。来期は減損の反動で純利益は大きく戻る予想だが、これは実態の収益力の改善ではなく、特別損失がなくなるためである。

来期の焦点は、老朽化した本社と主力の山手通本店の建替えである。山手通本店は2026年8月末から休業に入り、再開は2027年12月の予定で、来期の売上・営業利益がともに減る計画になっている。建設費用と資金の手当て、再開後の収益への寄与を短信では確認できないため、今後の開示に注目したい。

出典:株式会社浜木綿「2026年7月期 決算短信〔日本基準〕(非連結)」(2026年9月10日開示)

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