2026年10月期 第3四半期 決算サマリー
サマリー
美容室の直営運営とフランチャイズ展開を行うAB&Company(IFRS)の2026年10月期第3四半期累計は、前期に実行した美容室運営法人3社のM&Aによる店舗増で 売上収益が前年同期比16.8%増の165億77百万円、営業利益が同57.7%増の20億82百万円、親会社の所有者に帰属する四半期利益が同57.7%増の12億58百万円と大幅な増収増益。 ただし営業利益の増加には、耐用年数・リース期間の見直しによる減価償却費の減少(217百万円)と直営店舗の譲渡益を含むその他収益の増加が寄与している。通期予想は据え置き。
売上収益
16,577百万円
+16.8%営業利益
2,082百万円
+57.7%税引前利益
1,881百万円
+53.3%親会社の所有者に帰属する四半期利益
1,258百万円
+57.7%営業利益率
12.6%
+3.3pt(前年同期9.3%、当社試算)ハイライト
- 直営美容室運営事業の売上収益は13,918百万円(前年同期比+20.1%)で全体の約84%。前期のM&A3社分の店舗増が主因で、セグメント利益は618百万円(前年同期25百万円)に急増。ただし利益率は4.4%(当社試算)で、事業の収益性は依然として低い
- フランチャイズ事業は売上収益2,411百万円(同+9.7%、外部収益1,536百万円)、セグメント利益991百万円(同+13.9%)と、新規出店によるロイヤリティー増で高収益。インテリアデザイン事業は売上収益1,329百万円(同△17.7%)でフランチャイズ向けが減り、セグメント損失28百万円(前年同期は利益38百万円)
- 【要確認】営業利益の増加要因のうち、会計上の見積りの変更(当期首から一部の有形固定資産の耐用年数・使用権資産のリース期間を見直し)で減価償却費が217百万円減少し、営業利益が同額押し上げられた(税引前利益への影響は191百万円)。この影響を除くと営業利益は約1,865百万円(前年同期比+41%程度、当社試算)
- その他収益は258百万円(前年同期97百万円)に増加。複数の直営店舗をフランチャイズ法人に譲渡したことが主因で、営業利益の押し上げ要因の一つ。販管費は6,092百万円(同+11.2%)で、M&A3社の固定費と人員増が要因
- 金融費用は209百万円(同+52.2%)。リース負債と借入金の増加が背景で、リース負債は流動1,862百万円+非流動4,954百万円、借入金は流動2,591百万円+非流動6,548百万円。見積り変更の影響でリース負債が1,754百万円増加している
- 営業CFは2,298百万円の収入(前年同期1,869百万円)。長期借入れ2,592百万円、借入返済1,435百万円、リース負債返済1,461百万円、配当金854百万円(前年同期397百万円)を支出し、現金及び現金同等物は2,939百万円(前期末2,263百万円)に増加。子会社の取得に304百万円を支出し、RIN Beauty株式会社を新規連結
- 通期予想(2025年12月15日公表)は据え置き。第3四半期累計の進捗率は売上収益72.4%、営業利益86.8%、四半期利益85.5%(当社試算)で、通期達成には第4四半期に営業利益約318百万円が必要。年間配当予想は60円(前期60円)。決算補足説明資料は作成されているが未添付
財政状態
資産合計
30,084百万円
資本合計
9,404百万円
親会社所有者帰属持分比率
31.3%
のれん
9,917百万円
次期業績予想
| 決算期 | 売上収益 | 営業利益 | 税引前利益 | 親会社の所有者に帰属する当期利益 |
|---|---|---|---|---|
| 2026年10月期 通期予想(修正なし) | 22,897百万円(進捗72.4%)+18.2% | 2,400百万円(進捗86.8%)+47.1% | 2,230百万円+49.7% | 1,471百万円(進捗85.5%)+64.6% |
注目ポイント
見出しの増益率は大きいが、中身を分けて見る必要がある。売上は前期のM&A(美容室運営3社)による店舗増、利益は会計上の見積り変更による減価償却費の減少(217百万円)と直営店の譲渡益を含むその他収益の増加が押し上げている。減価償却費の見直し分だけを除いても営業利益の増加率は+41%程度(当社試算)で、店舗譲渡益を除けばさらに下がる。見出しの+57.7%をそのまま持続的な成長率と受け取るのは適切でない。
事業別では、フランチャイズ事業が利益の柱(セグメント利益991百万円)で、直営事業は売上規模の割に利益率が低い。財務面では、店舗の賃借に伴うリース負債と借入金を合わせて約160億円(当社試算)の有利子負債が積み上がり、金融費用も増えている。通期の営業利益予想(2,400百万円)に対する進捗が86.8%と高く、第4四半期は約318百万円で足りる計算のため、予想達成の確度は比較的高いとみられる。決算補足説明資料で、店舗数・既存店の動向を確認したい。