決算ノート
9692東証情報サービス(システム開発・インフラ構築、IoT・データ利活用、セキュリティ)
増収増益

2027年1月期 中間期 決算サマリー

サマリー

システム開発・インフラ構築やセキュリティサービスなどを手がけるシーイーシーの2027年1月期中間期は、官公庁向け大型案件やマイグレーションサービスが牽引して、 売上高が前年同期比13.7%増の350億80百万円、営業利益が同20.5%増の41億60百万円、親会社株主に帰属する中間純利益が同20.9%増の28億83百万円と2桁の増収増益となった。 通期予想は2026年8月に上方修正済みで、中間期の進捗は営業利益で50.0%。一方、受注高は前年同期比91.0%、受注残高は同95.3%と減少しており、 会社は前年同期の官公庁向け大型案件の反動と説明している。

売上高

35,080百万円

+13.7%

営業利益

4,160百万円

+20.5%

経常利益

4,234百万円

+20.4%

親会社株主に帰属する中間純利益

2,883百万円

+20.9%

売上高営業利益率

11.9%

+0.7pt(前年同期11.2%、当社試算)

受注高

38,989百万円

前年同期比91.0%

ハイライト

  • セグメント別(セグメント間取引を含む)は、インテグレーションが売上高23,746百万円(前年同期比+20.7%)、営業利益4,976百万円(同+19.4%)。マイグレーションサービスが前期のレガシーマイグレーション案件の成果で二桁伸長し、システム開発は自動車産業向けの基幹システム、インフラ構築は前期に続く官公庁向け大型案件が牽引した。マイクロソフトサービスはMicrosoft 365の構築案件が増えて前期並み
  • コネクティッドは売上高5,946百万円(同+0.0%)、営業利益1,228百万円(同+5.2%)。データマネタイゼーション事業は自動車産業向けデータ利活用基盤構築が牽引して計画通り伸びた一方、クラウドサービス開発はEV関連案件の減少、品質マネジメントはEV関連案件の減少で減収となり、全体では横ばい。ソリューションは売上高5,386百万円(同+3.1%)、営業利益1,321百万円(同+46.6%)。セキュリティサービスの自社製品「SmartSESAME」の大型商談が牽引し、データセンター事業は事業再編に伴う一部契約終了や新規契約獲得の遅れで減収
  • 売上総利益は9,360百万円(前年同期8,130百万円)で売上総利益率は26.7%(同26.4%、当社試算)、販管費は5,199百万円(同4,678百万円、+11.1%)。全社費用(調整額)は3,365百万円(同2,784百万円、+20.9%)と増加。高採算の注力事業が伸び、営業利益率が改善した。研究開発費は99百万円(同△46.1%)
  • 【要確認】先行指標の受注は減少している。受注高は38,989百万円(前年同期比91.0%)、受注残高は26,861百万円(同95.3%)。インテグレーションは受注高24,262百万円(同78.3%)、受注残高15,232百万円(同76.7%)と減ったが、会社は前年同期に計上した官公庁向け大型インフラ構築案件の反動で、大型案件を除くと受注高は前年同期比+18.3%と説明。コネクティッドは受注高5,999百万円(同99.1%)、受注残高2,420百万円(同99.6%)で、特定顧客のEV関連案件の終了により前年並み。ソリューションは受注高8,727百万円(同150.0%)、受注残高9,208百万円(同156.7%)と大きく増えた
  • 財政状態は、総資産62,159百万円(前期末比△51百万円)、純資産43,034百万円、自己資本比率69.2%(前期末68.4%)。現金及び預金は26,405百万円(同+1,205百万円)。受取手形、売掛金及び契約資産が2,020百万円減り、買掛金が4,457百万円減る一方、契約負債が3,500百万円増加した(4,165百万円から7,665百万円)。資産除去債務は、流動負債が23百万円から1,139百万円に増え、固定負債が1,973百万円から889百万円に減っており、履行時期が1年以内に近づいたことによるとみられるが、対象施設や理由は短信に記載がない(【要確認】)
  • 営業CFは5,355百万円の収入(前年同期4,843百万円)で、税金等調整前利益4,234百万円、契約負債の増加3,500百万円、売上債権の減少2,021百万円、棚卸資産の減少1,372百万円が寄与し、仕入債務の減少4,458百万円が押し下げた。投資CFは固定資産の取得672百万円、関係会社株式の取得451百万円、投資有価証券の取得200百万円などで1,590百万円の支出。財務CFは配当金の支払い1,246百万円と自己株式の取得1,176百万円などで2,564百万円の支出
  • 【株主還元】2026年6月11日の取締役会で、取得株式数の上限1,200,000株(発行済株式総数(自己株式を除く)の3.84%)、取得価額の総額の上限2,000百万円、取得期間2026年6月12日〜11月30日の自己株式取得を決議。7月31日時点の取得は551,500株・1,176百万円(金額ベースで上限の58.8%、当社試算)。取得した自己株式は全株を2027年1月15日に消却予定。配当は中間40円(前年同期30円)、期末予想45円で年85円(前期70円)
  • 【要確認】通期予想(売上高70,500百万円+7.0%、営業利益8,320百万円+13.4%、経常利益8,420百万円+13.2%、純利益5,900百万円+13.4%、1株当たり191.01円)は、2026年8月21日公表の上方修正後の数値で、今回修正はない。中間期の進捗は売上高49.8%、営業利益50.0%、経常利益50.3%、純利益48.9%。上方修正前の予想数値や修正の理由は今回の短信にない。決算補足説明資料は「有」(当社ホームページに掲載)、決算説明会は機関投資家・アナリスト向けに開催し、オンデマンド動画を2026年9月14日に公開予定

財政状態

総資産

62,159百万円

純資産

43,034百万円

自己資本比率

69.2%

現金及び預金

26,405百万円

次期業績予想

決算期売上高営業利益経常利益親会社株主に帰属する当期純利益
2027年1月期 通期予想(2026年8月21日上方修正後・今回変更なし)70,500百万円(進捗49.8%)+7.0%8,320百万円(進捗50.0%)+13.4%8,420百万円(進捗50.3%)+13.2%5,900百万円(進捗48.9%)+13.4%

注目ポイント

売上・営業利益とも2桁の増加で、伸びの中心はインテグレーション(売上+20.7%、営業利益+19.4%)とソリューション(営業利益+46.6%)である。コネクティッドは、EV関連案件の減少が響いて売上が横ばいにとどまり、事業ごとに勢いに差がある。粗利率の改善と販管費の増加(+11.1%)の綱引きの中でも、営業利益率は約0.7ポイント改善した。

先行指標には注意点がある。受注高(前年同期比91.0%)と受注残高(同95.3%)は減少しており、特にインテグレーションは、前年の官公庁向け大型案件の反動で受注が2割超減った。会社は、大型案件を除けば受注は約18%増えていると説明しているが、下期の売上のペースは、この大型案件の穴埋めができるかにかかる。ソリューションの受注が5割増えている点は好材料である。

財務は自己資本比率69%、現金264億円と厚く、配当(中間40円、期末予想45円で年85円)と、上限20億円の自己株式取得(7月末で約59%消化)で株主還元を強化している。通期予想は8月に上方修正済みで、中間期の進捗は営業利益で約50%。受注の減少が下期の業績にどの程度影響するかを、次回の決算で確認したい。

出典:株式会社シーイーシー「2027年1月期 第2四半期(中間期)決算短信〔日本基準〕(連結)」(2026年9月10日開示)

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